投書: 家族シミュレーターで 悲しみを乗り越えて ( 64歳 女性 主婦 )

2ヶ月前に、1才年上の夫が突然倒れ、そのまま亡くなりました。
朝家を出るまで、元気でいつもの通りだったので、まだ信じられない気持ちです。
今もどこかにいて、声をかけてくれるような気がしているけれど、ふと気がつくと私のまわりの風景には夫がいないのでした。
心にぽっかり穴があいたようで、どうしようもなく寂しくて、ひとり涙する日々でした。

そんな時に、以前夫婦で訪れた家族シミュレーターに行ってみました。思い出のある風景の中を懐かしく歩いてみようと思ったのです。

自分のデータを入れ終わって、さあ映像の中へ出かけようと思ったその瞬間、夫がささやいたような気がしました。

「 悲しまないで。
いつもそばにいるよ。」

その声に励まされるように、
今度は夫のデータを入力して、現在の年齢に設定してみました。
すると、現在の年齢の私達が2人とも3D画像の姿で現れました。
私はなつかしくて、涙を流しながらただ夫を見つめていました。

シミュレーション画像は、我が家のリビングになりました。
夫は夕食後くつろいでおり、私はいつものようにお茶を持って行きました。
夫は、いつものように「ありがとう!」と言って、うれしそうに飲み始めました。毎日のことなのに、いつもありがとうと言ってくれるのが私は嬉しかったのですが、シミュレーションの夫も全く同じように振る舞うので、なつかしさで一杯になりました。

次の場面では、犬の散歩に行きました。犬も久しぶりのお父さんの姿にはしゃいでいて、いつまでも歩き続けて海まで行きました。そして海辺で思いっきり走りました。

そんな日常の場面ばかりだったけれど、幸せでした。

家に帰ってからも、夫が本当にそばにいるんだなと思い、もう寂しくありませんでした。

いつか寿命が来て本当にまた会える日まで、元気でいようと思っています。

そして、リアルな夫にとても会いたくなったら、また家族シミュレーターに行ってこようと思います。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

コメント

私達のどちらかがこの世を去る前に、このシミュレーションができるようになっているといいね、と夫と話していました。

こでまり (日付:

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