人々が自分の話し相手として育てたオウム型の育成ロボットは、更に多くの分野で活躍するようになった。
もともと、個別に適切な返答ができるように育てられているため、特に、良いパートナーとしての仕事にその能力を発揮しているという。
なかでも好評なのは、糖尿病などの生活習慣病の食事療法におけるアドバイザーとしての役割だ。
食事療法にしてもダイエットにしても、人にはそれぞれ、こう食べたらきっと良い、という食べ方の理想がある。
ただ、分かってはいるけれどうまくいかない、というのが現実だった。
育成オウム型ロボットは、こんなふうに話しかけてくれる。
“今日も暑かったねぇ。
お疲れさまでした〜!”
会話は続いていく。
「ほんとに暑かったねぇ。
それに帰りが遅くなったからお腹すいたよ。」
食生活アドバイザーとしてのオウム型ロボットとの会話のしかたはシンプルである。
何かを食べたり飲んだりする時に、必ずその前にオウム型ロボットに一声かけるのだ。
「お腹すいたから、まずは、
バナナ食べようかな。」
オウム型ロボット
(以下オウム):
“バナナ食べるんだね!”
“ちょうど食べごろみたいだね。色も硬さも。”
「夕食も作らないとなー。
今日は何にしようかな。」
「そうだ、何はともあれ、食事前にまず大福食べよう!」
オウム:
“大福おいしそうだねー”
“すごく大福が食べたいんだね〜!”
「あ〜、 正確に言うと、
すごく食べたい訳じゃないんだ。」
「お腹すいて、バナナだけじゃ物足りないから食べるだけ。」
オウム:
“そうかー。”
“すごく食べたい訳じゃないんだね〜。”
“先生にも、このごろ血糖値のコントロール良くなったから大福1個くらいは食べてもいいって言われたものね。”
「うーん、こうやって話してるうちに、おなかが落ち着いてきた…。」
「大福食べるの明日にしようかな。」
というように、自然に
食欲と選ぶ飲食物をコントロールできるように導いてくれるのだ。
実はこの男性も、糖尿病教室に参加して、食事療法は勉強したことがある。
しかしカロリー計算が面倒な上、難しかった。
そこで、カロリー計算の必要がないシェアキッチンレシピスーパーの糖尿病食を買って作り始めたが、食事を作り慣れていないために続かなかった。
参考記事:シェアキッチンレシピスーパーのレシピに糖尿病食が登場
http://www.miraishimbun.jp/article/cb15ee57-4d1a-4556-9841-c794d8e6e15c
すでに仲良しの友達のような存在になっていたオウム型ロボットが、その様子を見ていて、“糖尿病食生活アドバイザー講習会に通う!”と、言い出したのだった。
その後オウム型ロボットは、週に2回講習会に通い、糖尿病の食事療法のカロリー計算の仕方、間食や飲酒をしがちな人へのアドバイスの仕方、食材の買い物の際の注意点を学んだ。
講習会を終えて、学んだ通りにオウム型ロボットが実践したところ、この男性は、長い間うまくできなかった間食のコントロールができるようになったという。
男性は買い物はもちろん、外食や旅行にも、オウム型ロボットを連れて行く。
今や、アドバイザーでもあり親友でもある存在だ。
今後数年以内には、ダイエットの目的でオウム型ロボットをアドバイザー講習会に参加させたい人が増えてくると予想されており、講習会のニーズは更に高まると考えられている。
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。
この記事は親記事と違い、メモ→骨組み→文章にする→修正するという、他の記事と同じ手順でゆっくり書きました。
我が家にもこんなロボットが
一羽いたらいいな、と思います。
確かに、「こんなのあったらいいな~」から記事が思いつきますよね。
この記事も未来的でありながらリアリティがあっていいですね。
コメントいただくと、うれしいですね〜。
こんなのあったらいいな〜というのが、親記事から次々と生まれていくのが面白いです!
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