おいまし町は宇宙を漂っている「スペース・デブリ」つまり宇宙ゴミを利用して組み立てた人工衛星に住民票や印鑑証明、戸籍謄本などのデータを保管するシステムを開発、運用を開始したと発表した。
60年間の台風被害によりおいまし町では紙やコンピューターで保管していた戸籍謄本の一部が失われたことがあった。その後は写しのデータを別のところに保管する、クラウドコンピューティングを利用するなどの対策をしてきたが、今回のシステムはスペースデブリを地上から探し出し誘導して組み立て衛星として完成させ、データ保管システムを転送し、さらにデータを送信、保管するというもの。
町長によれば一から人工衛星を作り打ち上げるより、壊れて浮遊しているものを使えばよいと判断した結果だという。「かなりのものが宇宙を高速で移動してます。それをひっつかまえて自分で組み立てるように、地上からコントロールします。ソ連とアメリカの部品の合作とかしちゃってますよ。だって捨てたものだから誰も文句言わないし、ゴミは減った方がいいでしょ」と説明した。
万一、データを保有する再生人工衛星が何かとぶつかっても、その瞬間すべてのデータは地上に送り返され、またスペースデブリから衛星を作って転送するという。「万一に備えてデータは入ってないんだけど、組み立てだけしてある衛星がある。それをもううちの町でコントロールしてて、軌道監視してます。何かあってもすぐデータをそのバックアップの衛星に送れますよ。おいまし1号2号とかって名前もつけてね。スペースデブリのカタログっていうのがあってアメリカやロシアが動きを見張ってますが、これはゴミじゃないからって登録してゴミカタログから抜いてもらってます」と胸を張った。
「でも役所っぽさも忘れたくないから、一応本紙は役所で保管して紙に埋もれる感も大事にしてますけどね」と付け加えた。
地震も台風も及ばないところ、宇宙。人を宇宙に行かせずに宇宙ゴミをリサイクル。どれだけの英知と資金を持っているのか。恐ろしい町、おいましは今日も住民がバスで席を譲りあっていた。
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
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