車椅子でも楽々、車の運転が可能に

 昨年、アルティメット自動車から発売された、車椅子対応の家ドッキング自動車「ラクムーブ」の人気が続いている。車が家とバリアフリー状態でドッキングするため、家の中の部屋から玄関を経ないで車に直接、車椅子ごと乗り込めるためだ。さて、こうなると車の荷台から運転席までは、あと一歩だ。荷台にとどまらず、自ら運転したいという車椅子利用者が増えた。

 実は車椅子のまま運転席まで乗り、運転ができる車は30年以上前から発売されている。米国生まれの「JOY-VAN」というミニバンが輸入されたのは1997年のことだ。その後もわが国でもトヨタ自動車から発売された「メガウェブ」など同様の車が出現してきた。これらにおいては、車椅子利用者でも運転席でジョイスティックを使用して、両手でアクセル、ブレーキ、ハンドル旋回等の運転が出来る。

 ただ、これら「車椅子運転者」用の車があまり普及してこなかったのは、いくつかの難点があったことによる。車の後部座席側面のドアに車椅子用の昇降機能をつけることでコストがかさむ点、この昇降は急角度になるため上半身の筋力が弱い障害者は自分で運転できない点、同車は車椅子の人のみの利用になり一般人はハンドルで運転することができないこと、移動スペースのために後部座席が1席無くなり同乗者は2人にとどまることなど。

 ここにきてアルティメット自動車は、「ラクムーブ」で車椅子利用者が独りで運転でき、さらには同乗者も3人以上乗せられる画期的な車を発売した。「ラクムーブD」とネーミングされた。Dはドライブの頭文字だという。

 「ラクムーブD」は4人乗りだが、運転席の真後ろの後部座席が1席、欠けている。「ラクムーブ」同様に自動車に後方から入った車椅子の運転手は、その欠けた場所に車椅子をまず設置する。次いで車体中央部のボタンを押すと、座席の4席が上から見たら反時計回りにウィーンと90度、回転移動する。すなわち、車椅子運転者が運転席に着くことになる。このメカニズムは4席の下に旋盤構造があるためだ。そして、運転席のハンドルをジョイスティックモードに変更すると、そのままジョイスティックになるという。

 「ラクムーブD」では、リアウインドが多重構造になっており、ファックス機の印刷時モードのように引き出し可能で、後方からゆるい角度で車椅子利用者が自動車から降りることも出来る。もちろん降りる前には上記のボタンを時計回りにして、運転席から真後ろの座席に車椅子ごと移ることになる。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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