北陸新幹線の湖上ルート、さらに3つの案で紛糾

 北陸新幹線の敦賀-大阪の延伸ルートに関して先月、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームから、琵琶湖上を縦断して新幹線が走る湖上ルート(別名:琵琶湖縦断ルート)を推すことが発表された。昨日、湖上ルートの具体案を詰めるための、同プロジェクトチームおよび新幹線の経営主体であるJR東海、JR西日本の代表者、さらに滋賀県知事らからなる関係者会議が初めて開かれた。

 議題となったのは、大きく2点あり、1点は湖上ルートにした際、北陸新幹線を京都止まりにするのか、それとも新大阪ないしは大阪駅まで延伸するのかという問題である。これに関しては、近い将来に京都-新大阪間を複々線化すること、その前にまずは京都までを先行開業させることで同意が得られた。もう1点は、湖上ルートの分岐路線を米原付近にどのように接続させるかであり、紛糾して合意が得られなかった。

 湖上ルートでは、北陸方面から関西方面と中京方面のどちらにも行き来できるための、湖上でのY字型の分岐があることが特徴だ。この分岐路線が米原付近へどのように接続するかに関して、3つの案が提出された。
A案:米原駅に南西方向から分岐ルートが接続する案
B案:米原駅に北東方向から分岐ルートが接続する案
C案:分岐ルートは米原駅に接続せずに岐阜羽島方向に向かい、線路上で既存の東海道新幹線に接続する案

 A案は北陸-名古屋間が直進して結ばれるメリットがある一方、レールが湖上から米原に向かって弧状に大きく南に迂回するため速度低下などのデメリットがある。B案は湖上から米原への接続がスムーズであるが、北陸-名古屋間の路線が米原駅で逆向きになるためにスイッチバックしないといけない。C案は北陸-名古屋間の距離が最も短くなるが、米原駅に停車しないために、災害時などで米原駅で東海道・北陸新幹線間の乗り換えが出来ないデメリットがある。関係者会議は、この「新たな3案問題」で紛糾し、次回以降の協議課題とすることで幕を閉じた。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

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