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高度な音声認識により、電子カルテが自動的にカルテを作成

手書きのカルテに代わって、電子カルテが普及するにつれ、
「医師はパソコン画面でなく患者さんの方を向いて欲しい」という切実な声が多く聞かれるようになった。
手書きであれば、話を聴きながら書いていくことができるが、パソコンへの入力は画面を見ながらでないと難しいためだ。

この声に応えるひとつの形として、医療秘書が医師のそばで患者さんとの会話を聞きながら、電子カルテに打ち込む方式を採用する病院も、かなり増えてきた。
患者さんも医師も、同じ画面を見ながら内容を確認できる上、医師もパソコン入力をせず問診、診察に集中できるため、患者さんにもおおむね好評だ。
一方で、診察室に医師以外の人が一人でも多くいるのは話をしにくい、という患者さんの声もあった。

そんなニーズに応えるべく、今年2月に、AI搭載のとても賢い電子カルテが開発された。
今まで医療秘書がしていた業務を電子カルテがひとりでこなすのだという。

この電子カルテを実際に使用するときには、医師も患者さんも、それぞれ高性能な集音マイクをつけて話す。
その会話を、雑音を拾わずに正確に聴き取り、的確に要約して電子カルテが自ら入力する。
患者さんも医師も同じ画面を見て内容を確認でき、入力に誤りや不十分なところがあれば、その旨を話すと、電子カルテが判断して自動的に書き直す。

更に素晴らしいのは、外国語にも対応していることだ。
例えば、中国語のみを話す患者さんとの会話は、電子カルテが中国語を聴き取り、日本語訳にして画面上に載せる。
医師がそれに日本語で答えると、その日本語と、その下に中国語訳が同時に出てくる。
患者さんは、その訳を見てまた中国語で話す、という流れが実現した。
中国語だけでなく、英語、フランス語、スペイン語、韓国語、タイ語の6か国語に対応しているという。

その他にも「過去の血液検査のデータを見てみましょう」と医師が話せば、データの一覧が日付と共に画面に出てくる。
病気の説明を始めると、必要そうな図や写真を画面のはじの方に小さく出してくれる。
医師は必要なものを選んで拡大し、説明に使用することができる。
使えば使うほど、その医師のよく使う用語やデータ、図表などを学習して、より的確なカルテを記載することができるという。

長年患者さんを診てきた主治医は、患者さんの名前を聞いただけで、その人がかかっている病気、家族の構成、場合によっては薬の名前まで思い浮かぶというが、この賢い電子カルテも、主治医と患者さんの間で活躍し続けることで学習し、再診の患者さんには別室で診察の前に、的確に問診してカルテに記入しておいてくれるようになり、外来の混雑が緩和されることが期待されている。

この電子カルテは、今後名前が付けられて、約2年後には病院、診療所などで実際に使われるようになる見通しだという。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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