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余った電力を自動的に携帯機器の充電へ

 大手通信会社デコモは今夏から「勝手に充電サービス」を始めると発表した。あらかじめ端末を登録しておき、サービスエリアに存在している登録端末を探索し、電源が入っているにもかかわらず電池の残りが30%を切った端末について、自動的に充電がされるシステム。

 2010年代頃からワイヤレスでスマートフォンの充電ができる仕組みが開発されていた。専用のワイヤレス充電器にスマホをのせるだけで充電ができ、さらにデジカメ、ゲーム機など持ち運ぶ他のデジタル機器もこの充電器を使って充電できるようになった。家庭だけでなく公共の場所にこの充電器が広く普及したため、現在は充電器を持ち運ばなくてもいつでもどこでも充電ができるようになっている。
 また仮想の充電可能エリアを無線で作り出し、その範囲内に機器を持って入るだけで機器の充電が自動的に行われる仕組みについても開発が進んでいた。この方法はワイヤレス充電器の充電器自体に電力供給のためのコードが必要なのに対し、そのコードすら不要になるというものであった。しかし米ノップル社が自社端末に限定して開発したため、普及率は当初の予想より上がっていない。

 デコモは充電可能エリアの構想は米ノップル社と同様だが、周辺で余った電力を集めて使うこと、利用者が気づかないうちに30%を切った端末に自動的に対応すること、新たに設ける「充電だけプラン」を使えばデジカメやゲーム機の充電もできると発表した。もちろん米ノップル社の端末にも対応。
 デコモ開発部の分電氏は「空港やホテルではこまめな室温管理によって意外と電力が余っています。貯めておけない余剰電力をかき集め、利用者に再配布することで電力の有効活用ができます。私は東電からの転職者で、ずっと余剰電力の有効活用を考えていました。買い取ることももちろん大事ですが、公共の場において利用者も気づかないうちに充電することができたら、電池切れで連絡が取れなかったというトラブルも防げると思うんですね。また20戸以上のマンションでも同じように余剰電力を集める設備を置けば相当の充電ができるようになっており、家にいるときに電源を入れておけば勝手に充電されるようになります。とにかく私は東電からの転職者なので…」と語っていた。

 デコモ端末の契約者はひと月あたり100円、他社キャリア契約者向けの「充電だけプラン」はひと月あたり300円でこのサービスが利用できる。余剰電力なのに有料の理由は「電力を集める設備の設置、メンテナンスのためです。また、このサービスを利用するにあたり端末がどこにあるか探索させていただくので個人情報の管理保護のシステムメンテナンスのため」とデコモでは話している。
 

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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