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高校野球の延長がゴールデンゴール方式に

 体育の日の昨日、日本高等学校野球連盟(高野連)は、高校野球の延長戦に関して、来春からルール変更をすると発表した。新ルールでは、延長に入った場合、表でも裏でも最初に得点が入ったらそこで打ち切りとし、得点した側が勝者となる。これをサッカーの延長戦に倣ってゴールデンゴール方式と呼ぶ。もちろん野球はゴールではないのだが、名称がわかりやすいため、サッカーに倣った。

 背景には、延々と続く延長戦の弊害が叫ばれてきたことがある。2年前の軟式野球では、サスペンデッド(一時停止)をはさんで数日間、延長50回にも及ぶ試合もあった。確かに軟式野球は点が入りにくいが、このような状況では、肩をこわすなど選手らの肉体への影響、また試合運営上の日程調整の問題も議論の的になった。

 そのため、タイブレーク方式の導入などが議論されてきた。タイブレークとは、延長回で得点が入りやすくするため、たとえば一死満塁などから攻撃を開始するものだ。社会人野球などではすでに実施されており、都市対抗なら延長12回から、両軍とも一死満塁の状態で好きな打順から攻撃を開始する。

 しかし、タイブレークでは本来の野球とは異なってしまう。投手の自責点、打者の打点などに不公平も生じる。そこで、いっそのこと、延長戦では表でもサヨナラ扱いにするゴールデンゴール方式が導入されることになった。だが、ゴールデンゴール方式では、先攻が有利であり、不公平とも考えられる。これに対しては、「これまでのルールでも、9回表終了時点で同点なら、後攻が1点でも得点したら勝ちになるため、9回裏は後攻が有利だった。ゴールデンゴール方式では、その有利不利が9回裏以降は交互に訪れるためむしろ公平だ。この公平さに比べれば、9回表終了時点までの攻撃回数の9対8は誤差のようなものだ」との反論がなされた。

 しかし、それにしても、上述の延長50回の試合では、延々と0対0の状況が延長49回まで繰り返されたわけで、ゴールデンゴール方式になっても、延長50回まで続いてしまって、変わらないではないかという批判もあろう。これに対して高野連側は、「実はこれまで述べてきたゴールデンゴール方式をA案とすると、もうひとつのB案が検討されている。様子を見て数年後からB案にする可能性がある。」とコメントした。

 このB案とは、ゴールデンゴール方式であり、かつ、延長してからは、表、裏の順ではなく、10回表→10回裏→11回裏→11回表→12回表→12回裏→13回裏→13回表→14回表…というように、10回裏からは2回ずつ攻撃できるようにするということだ。このB案により、
①:0対0が続きそうでも、攻撃が2回続くために何とか点を入れて勝てそうになる。
②:上述の、「ゴールデンゴール方式は先攻が有利だ」との批判に反論できる。なぜなら、10回表が終わった段階では後攻が有利に戻るから。もちろん、11回裏が終わった段階ではまた先攻が有利になる。
というメリットが期待できるそうだ。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

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