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「本物」表示広がる

 忘年会シーズンに突入する中で、レストランや料亭などで不思議な動きが広がっている。メニューの中で「本物の」あるいは「本当」という言葉が非常に増えているというのだ。

 記者はそれを確かめるべく、あるホテルレストランチェーンに潜入取材してみた。

 確かに「本物の信州そば」、「本物の芝海老」、「本物の車海老」、「本物の自家製パン」、「本物のフレッシュジュース」、など、10月に起きた産地偽装スキャンダルを踏まえた表示が異常なくらい多かった。このホテルでは更に徹底していて、「本物の牛肉」、「本物のキャビア」など、高価と考えられるあらゆる食材に「本物」といちいち記載されているのが印象的だった。

 ホテルのレストラン支配人を呼んで事情を聞いたところ、「うちは創業以来、天地神明に誓って本物しか出してない。でも今回の騒ぎでうちまで疑われてしまったのがとても悔しい。その気持ちを『本物』表示に表してみた。他と比べて高いことがうちのホテルの弱点とされてきたが、これでお客さまも理由が分かったと思う。ただちょっとやりすぎたので、今後はメニューの冒頭に『当レストランの食材は全て本物です。』と記すにとどめる。」と話した。

 一方、産地自体を表示しない動きも全国のレストランで広がっている。嘘の産地を記載するよりも、何も書かない方がずっとましだということなのだろうか。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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