たっぷり勉強した後は、バスケットボールやカードゲーム・・・。楽しい遊びを毎回の授業の後に行う塾の開設が東京で相次いでいる。「体力も知力の一部」や、「遊ぶときの脳波で学習する」といった新しいコンセプトの下、プラスアルファの価値を見出そうとする動きだ。
中学生のA君は週3日塾に行き、5時から2時間授業を受けた後は、毎回違うスポーツを40分ほど楽しむ。この新しい塾、「スーパーマンスクール」(東京・世田谷)は今年3月にオープンしたばかりだが、入塾希望の中学生が殺到している。
塾長の吉森和也氏は、「IPS細胞の山中教授が高校時代の恩師に『勉強もスポーツもできるスーパーマンになれ』と言われた話を読んでヒントを得た。勉強をして家に帰るとゲームだけという生活をしているとひ弱になってしまい、これからの厳しい世界を生き抜いていくことは難しい。それに加えてうちでは勉強でも、スポーツでも楽しさを追求し、青天井に子供が伸びていけるような環境を提供している。今の日本の学校の部活中心のスポーツは根性中心の考え方なので必要以上に疲れてしまい勉強となかなか両立しにくい。」と話している。
上記のAくんは、「スーパーマンスクールのスポーツは楽しさを追求したものだから、部活とは違ってわいわい楽しく盛り上がれるし、疲れない。勉強のやり方も同じように楽しさを追求しているから、全然ストレスがなくてスイスイ頭に入る。ここに入れてよかった。成績も前の塾のときよりもずっと上がった。」と嬉しそうに語る。
一方、スポーツではなく、カードゲームを勉強の後にやる塾もある。エデュテーメント(東京・渋谷)では、生徒が学習の後に最新のカードゲームを1時間ほど楽しめるようになっている。同塾では、学習プロセスにもカードゲームを取り入れるなどしてエンターテイメント性を持たせて効率を上げているが、更に学習の後にカードゲームで遊べるようにすることでより塾に行くのが楽しくなるように考えたという。同塾の仙波博史塾長は、「遊びの時、脳の活動は最高潮に達していながら、全く疲れない状態になっている。この状態で学べるようにすれば効率は何倍にもなる。子供のうちに無理をすると大人になってから伸び悩むが、こういう自然の本能を利用したやり方なら将来いくらでも伸びる。」と話している。
このように、遊びの要素を取り入れた塾が増える背景には、生徒数の減少による競争の激化がある。これまでのような、”ただ勉強する”だけの塾では経営が成り立たない時代になっているのだ。(写真:Jamzlife)
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
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