人が病気になる理由の多くは、先天的要因と後天的要因の相互作用で決まるというのが現代医学の常識だ。確かに、タバコを吸うと肺癌になりやすいが、いくらタバコを吸っても肺癌にならない人もいる。コレステロールのとりすぎで動脈硬化になりやすいが、ならない人もいる。これら「なりやすさ」を規定しているのが、遺伝子だという。
遺伝子(ゲノム)解読が21世紀初頭に実現してから、ここ十数年で、さまざまな新たな遺伝子が発見されてきた。これら遺伝子は、ヒトの無数の遺伝子群の中から、特定の病気の人が多く有するなどからふるいにかけられ拾ってこられたものが多い。
ここにきて、米国カリフォルニア州のベンチャー企業、ゲノム・サーチ・テック社は、簡単な採血から、「なりやすさ」のリストを示すサービスを開始した。採血後の白血球からゲノムを解析し、これまで知られた「なりやすい」遺伝子がどれくらい含まれているかリストアップしてくれると言う。
これによって、個人個人によって異なる、「何に気をつけるべきか」が、わかるという。ちょっと怖いような気もするが、生活習慣の改善から、自分にとって不利な後天的影響を排除して、不利ではない影響は気にしないで済むなら、メリットは多いのだろう。既に数カ月先まで予約でいっぱいだと言う。
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
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