東京都政策企画局は昨日、去る8月31日から公募を開始して11月30日に締め切った「満員電車ゼロ案」の選考を終え、八王子市の主婦、細井真由子さん(38)からの「電車並走バス案」をグランプリとして選び、賞金300万円を授与するとともに、この案の実現に向けて、首都高速道路株式会社などの道路管理団体と共同して施策すると発表した。
電車並走バス案とは、電車の主要な停車駅間をバスで結び、満員電車に乗る代わりにバスに乗ってもらうことだ。電車並走バスは、きちんと既存の公道を走る。電車に並走して線路わきをバスが走るわけではない。また、電車並走バスには、電車の切符や定期券で乗ることが出来る。
「電車並走バス」では、信号や渋滞がある等で、電車に乗るよりも時間がかかってしまうのでは?との懸念があるが、高速道路を走ったり、一般道でもバス専用レーンを走ったりすることで、ほとんど遅れが生じないとの試算が出ている。なお、電車並走バスに限り、高速道路では一時的にサイレンを鳴らして路肩の走行をしても良いというルールを策定する。
例えば、京王線では調布-新宿間は、通勤時には最速の特急でも約20分の所用時間であるが、調布駅前から発車する「電車並走バス」に乗り込めば、同様の約20分で新宿駅西口まで到達できる。同様に、東急田園都市線でも、たまプラーザ駅から渋谷駅までを、通勤時の最速の急行と同様の約20分で結ぶ。もし大幅な遅れが生じたら、遅延証明書が発行されるという。
このような「電車並走バス」を首都圏の各路線に、通勤時だけ走らせることで、満員電車の解消を図る。利用する乗客の側も、バスなら始発であるために座ることがより確実であるため、バスを利用する人が多くなることが見込まれる。例えば、上述の調布-新宿間では、調布駅から乗る乗客に限らず、八王子方面から京王線に乗った乗客が調布でいったん降りてバスに乗り換えて通勤することも生じるかもしれない。こうしてバスに乗客が流れることで、電車が空くことが都の目指す方向性のようだ。バスは適宜、増発したり減らしたりが出来るため、電車が止まった時や災害時などにも柔軟に対応できることも強みだ。
グランプリに選ばれた細井真由子さんは語る。「同じ女性として、公約を裏切らない、噓をつかない都知事の姿勢に共感しました。私自身、今は主婦ですが満員電車で通学、通勤していた時期も長く、痴漢防止などの意味でも満員電車ゼロ案には賛成です。ぜひ、役に立ちたいと思って、知恵を絞りました。」
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
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