ソニー(港区)は3日、エンターテイメントロボットAIBOに掃除機能を付け、スマートフォンを組み込んで頭脳として使用し、アプリによる拡張性を獲得した新型ロボット「AIBO smart」を来年1月に発売すると発表した。同社のAIBOは2006年に販売を終了しているため、実に10年ぶりの復活となる。
従来のAIBOでは本体に頭脳としてCPUが組み込まれていたが今回発表されたAIBO smartでは、頭の部分に同社のスマートフォン、エクスペリアを組み込むことで作動するようになっている。
掃除機能については、エクスペリアに標準インストールされたソニー・クリーニングアプリによって、鼻先の匂い及びホコリセンサー、足裏の汚れセンサーで部屋の汚れの性質、程度を分析した上で、床判定センサーによって、床の素材を判別して、サイクロン吸引またはコロピタ、または雑巾がけの3種類のうちからベストな掃除方法を選んで実行するようにできている。
映像認識、音声認識、写真撮影機能、スピーカー等についてはエクスペリアの機能をそのまま使用することでコストを抑えた。
従来のAIBOと同じく5つの本能を持っている。人とコミュニケーションをとりたいという「愛情欲」、好奇心を満足させたいという「探索欲」、体を動かしたいという「運動欲」、人や動物でいう食欲と同じで、エネルギー源を求める「充電欲」、眠りたくなる「睡眠欲」である。そのため、例えば掃除も終わったときに褒めてあげないと、愛情が足りなくなり、だんだんと掃除をさぼるようになるという。また、充電欲は従来のように本体の充電の他、はめ込んだスマートフォンの充電にも及ぶ。
エクスペリアをセットしておけば、電話がかかってきたときに、AIBOオーナーズスマートキーを持っている人のところまでやってきて、電話にすぐ出られるようにしてくれる機能は特筆ものだ。携帯電話を探す必要がこれでなくなることになる。スマートフォンを手にしなくても、AIBOに向かって話せばOKなのでとても便利だ。
上述のスマホ充電機能もあるため、オーナーは家に戻ったらすぐにAIBOにエクスペリアをはめ込めば良いことになる。
次期AIBOでは従来のAIBOにある機能は全て充足されている他、アプリをインストールすることによって多様な機能を発揮できるようになる。英語、中国語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ロシア語など20カ国語に及ぶ語学学習アプリ、カラオケアプリ、育児アプリ、道案内アプリ、ダンスアプリなど、100個のアプリが用意される予定であり、従来のAIBOにはなかった幅広い拡張性を獲得した。
既に成熟し、買い替え需要も激減しているスマートフォン市場だが、AIBO smartの登場によって、ロボットとの組み合わせによる新市場が出現する。今後米アップルや、サムスン電子なども今回のソニーに追従した開発を進めることになるだろう。
AIBO smartは一台35,000円で、エクスペリアを扱う各携帯電話キャリアのショップで取り扱う予定だ。
AIBO smartの技術担当者は、「昔のAIBOに惚れ込んでソニーに入った。今回はスマートフォン組み込み、掃除機能によって全く新しいAIBOを開発することができて幸せだ。昔のモデルと違って単なるエンターテイメントだけではなく、掃除や電話を持ってきてくれる機能がある上、アプリによってどんどん機能を拡張できるようにするので、きっとユーザーは喜ぶと思う。値段も10年前に比べて遥かに安い値段を実現できそうだ。」と話している。
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
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