空を飛ぶカモメから見ると、広い台座を持つ「太陽の塔」が海上に出現したかのように見えるだろうか。あるいは海中を泳ぐカメから見ると、日照権を侵害されたと感じるだろうか。千葉県銚子沖の海上に、一風変わった板が漂うようになった。この板、10x10m大の正方形で、厚さは1mだ。錨のようなワイヤーで海底につながって固定されている。
板上には風力発電用に風車が回り、板そのものの上下運動が波力発電になり、さらに板の表面は全面に太陽光パネルが設置されている。すなわち、風力・波力・太陽光の共同発電器だ。風車があるとその影が邪魔で太陽光発電の効率が落ちるような気もするが、風車の軸や羽根に鏡がとりつけられており、太陽光を逃がさず台座に反射させる仕組みになっている。
この板は、東京電力(株)が経済産業省や多種の企業と合同で進めてきた新たな発電媒体として導入された。東日本大震災とその後の放射能漏れで、原発に代わる代替エネルギーの必要性が叫ばれるようになってから10年が経過し、満を持しての登場となった。
これまで、風力、波力、太陽光発電は別々に検討されており、効率が原子力に及ばないとされてきたが、これら3者を合わせると原子力並みの発電効率が得られると判明したためだ。東京電力(株)は地元の漁業組合との調停を経て、これからこの発電パネルを千葉県沖や茨城県沖にどんどん設置していく方針だ。
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。
コメントの書き込みにはログインが必要です。