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サラリーマン川柳でAIの作品が1位に

 第一生命保険は23日、恒例の「サラリーマン川柳コンクール」で多くの票を獲得した10作品を発表した。昨夏の東京五輪にちなんだ作品が多かったなか、1位に選ばれたのは「五輪中 夫の威厳は 御臨終」(7305票)だ。2位の作品に2000票以上の差をつけた。投票した人からは「若くて活躍するスポーツマンに比べられる、よれよれの一家の主人を象徴しているようだ」との声が寄せられるなど、世相をうまく反映している。ところがこの作品、AIが作ったものだと投稿者が明かして、物議をかもしだしている。

 ここ数年、ディープラーニングにより、AIがどんどん勝手に学習するようになってきた。昔は単純な記憶作業のみをコンピューターに任せていたが、高度な知的作業まで代理させることが出来るようになり、囲碁や将棋までAIが人間の名人に勝つのがあたりまえだ。今回のサラリーマン川柳の1位入賞者はエンジニアで、AI開発に携わることが本職だ。試しにAIに例年のニュース記事とサラリーマン川柳の上位作品とを学習させ、2020年のニュースを元に作品を作らせてみたという。

 なお、今年の上位10作品のうち、他にも2作品はAI作だと明かされている。作者名として「電脳王」などがついて投稿されたものもある。面白いのは、4位を獲得した「電脳王」作の「妊娠も 頭も利器に 外注し」だ。体外受精が増えた世相のみならず、知的作業をAIに外注することが増えた現状までを、自嘲気味に人が詠んだと想定してもらえる作品だが、それをAIの側が作ってしまったことに、ブラックな面白さを感じてしまう。

 今回の発表は、今年2月に発表した優秀作品100句を対象に投票を実施し、14万2535票を集計した結果だ。「サラリーマン川柳コンクール」は1987年にスタートし、これまでに約150万作品が寄せられてきた。今後はどんどんAIの作品が増えて、トップテンを独占する時代が来るかもわからない。また、こうした芸術の分野までAIが人を凌駕するようになると、クリエイティブとは何なのかを考えさせられてしまう。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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