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合法酒風飲料、規制強化へ

12月と言えば、忘年会の時期で、赤ら顔の人たちが街中をフラフラと歩くのが年末の風物誌だった。しかし、そんな光景を見るのは今年が最後となるだろう。
今年6月に合法酒を規制する「合法酒と呼称される飲料の製造、販売、飲用禁止施工令」が制定され、12月から施行されたからだ。

酒類は2146年に制定された「国際嗜好品廃絶法」に基づく「酒類の製造、販売、飲用禁止基本法(通称:22C(=世紀)禁酒法)で世界中から酒類だけでなく、容器、広告物などを含め飲酒を連想するものは全て廃棄された。

 ところが、神話の時代からあった人と酒の関係を断ち切るのは難しいようで、2150年以降、最も問題となってきたのは「合法酒」である。これはアルコールが含まれず、化学的には酒ではないにも関わらず、本物の酒に対する枯渇感が小脳に作用し、本物の酒を飲んだ時と同じ、あるいは、それ以上に酔うことができ、肝臓などにも影響を与える飲料である。そうした合法酒風飲料は渋谷などの繁華街では大手を振って販売され、専門の居酒屋なども人気だった。

 これまで、当局としても合法であることから、合法酒取締りには手をこまねいてきたが、合法酒の飲用による自動車事故、一気飲みによる急性中毒、泥酔による屋外での睡眠、習慣性を持つ飲用、二日酔いによる欠勤など社会的な損失が大きいことから、合法酒の規制強化が行われることになったものだ。

 12月からの施行を前に、規制に反対する全日本飲酒及び居酒屋復活行動戦線は「本物の酒類の復活こそ悲願なのに、合法酒さえ飲めなくなることに抗議する」と国会前で合法酒をあおり、抗議声明を発表した。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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