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少子化加速:震災の影響か

 厚生労働省が3日発表した、「人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、平成24年(2012年)の出生数は97万4857人と、前年の107万5221人よりも約1割近い10万364人減少して戦後最低となり、一人の女性が一生のうちに出産する子供の平均数を示す合計特殊出生率も1.25と、これも戦後最低の合計特殊出生率を記録した1.26を下回った。

 このデータは、わが国の少子化傾向が想定を超えて進んでいることを示す。もともと晩婚化(初婚年齢の上昇)、未婚化、女性の高学歴化、住環境の問題、経済状況の悪化、社会風土の変化などの背景から少子化傾向が進んでいたが、平成23年3月13日の東日本大震災、及びそれに続く原発事故の影響から、子供を育てる環境に問題があると考えたり、経済が危機的状況に陥ったため子作りをあきらめた夫婦が増えたことによると見られている。

 厚生労働省では、想定を超えた少子化の加速により、既に国内のみで少子化対策を行うのは極めて困難という見方を示すと共に、わが国が今後も国民の経済レベル及び生活レベルを維持するためには大量の移民を受け入れる必要性が高まったとしている。

 これについて、経済評論家の森山信一氏は、「ここまで子供が減るとは想定外だった。もともと子作りに不安を持つ夫婦が多かったところに大震災の影響で子作りマインドが完全に冷え切ってしまった。放射能の悪影響などについての不安心理が広がったこともあったが、大震災の時点から徐々に広がっていった自粛ムードが、経済のみならず、子作りをも萎縮させることになってしまった点も大きい。我々はあのとき自粛の影響をもっと真剣に考えるべきだった。少子化にまで影響があると考えた人も当時きっといたはずだ。その人たちの声を聞いて、自粛を自粛していればこんなことにはならなかっただろう。」と述べた。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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