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横綱のなり手がいなくなった

 横綱白貴山が先日引退し、ついに横綱が空位になった。相撲協会に所属するどの力士も、横綱の候補になるような成績を出さなくなった。

 本紙ではこの状況の原因について調査を重ねるうちに、ある引退力士の証言を得ることができた。真偽のほどは分からないが、それによると、横綱になることが割に合わないと考える力士がほとんどになったことが背景にあるらしい。

 つまりこうだ。横綱になると、毎場所10勝以上を挙げることが要求され、それができなさそうなときは休場するしかない。休場が続けば、当然引退せざるをえなくなってしまう。本場所の取り組みにおける怪我について認められていた公傷制度も平成15年11月場所を最後に廃止されてしまった。このような経緯から、横綱になってから体調不良になっただけで、まだ相撲を取れるのに引退しなければならなくなることを損だと考える力士が多くなったというのだ。

 過去にも、欧州出身力士を中心に長年大関に残る力士が多かった時期があったが、そういう思考が働いた可能性を確かに否めない。出稼ぎにやってきた日本で横綱になった途端引退しないといけなくなったのではそもそもの目的を達成できない、というわけだ。

 このような外国人力士を中心とする「合理的」な姿勢が、日本人力士にも浸透していったと見る向きもある。

 現在の「横綱になったら損」という状況を一刻も解消しなければ、我々は今後二度と横綱を見ることができなくなるかもしれない。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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