年の瀬も押し迫り、正月をスッキリした頭で過ごしたい御仁が多いためか、床屋は繁盛しつつある時期である。一方で、近年は千円カットなどでおなじみの低料金理髪店におしやられて、伝統的な床屋は閑古鳥が鳴いているところもある。そんななか、新しいサービスのために予約が一杯の繁盛店を見出した。東京郊外にあるムラタ理髪店では、4台ある洗面台つきの理容椅子で、洗面台が閉じた正面にテレビを備え付けている。
ムラタ理髪店では、客が髪を切ってもらう間、ゆっくりとテレビを見ていられることが人気のようだ。なるほど、美容院などでは雑誌を読みながら髪を切ってもらうことが多いが、チョキチョキとせわしない床屋ではそれもままならない。かえって雑誌や手が、落ちてくる髪で汚れてしまう。その点、テレビなら手元のリモコン(理髪シートの下で操作できる)を操作しても気にならない。
この頃はテレビに字幕がつくことが当たり前になってきたので、消音状態でテレビを見ても理解できることが好評の一因のようだ。思えば、通勤電車の中にもニュース等がモニターされていることからも明らかなように、情報にあふれる現代社会では、何もせずにぼーっとしているより、何か動くものを見ていたいという心理が背景にあるのだろう。また、理容師の側からしても、客がテレビを見てくれて視線が動かない方が、理髪が上手くいくそうだ。
このテレビ付きの洗面台、全国の理髪店に波及していくことは時間の問題だろう。来年の東京オリンピックの頃には、「おもてなし」の精神で、各国の字幕つきのテレビ付き洗面台が登場するかも?
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。
これ、あったらいいですね!
私の行っている歯科は
先生が大人気なので、台の上で寝たまま1時間待つときもあるのですが、上にテレビがあったらと思いました。
確かに、床屋だけでなく歯医者とかでも使えそうですね。それにしても1時間は長いですねえ。
たくさんある台を、先生が行ったり来たりされているので、長くなってしまうのですが、今まではつい眠ってしまうか、未来新聞の記事を考えていました。
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