いわゆる「寒い人」に対する痛烈な批判本である本書は、第一章で「寒い人」の特徴を掲げ、解説を加えている。
10種類の「寒い人」が挙げられ、「あ、これ自分もあてまってるかも」とヒヤヒヤしながら読んでいる中でも特に気になったのが、「人をカテゴリ分けして決め付ける人」という分類だった。
確かに、「あなたはどこどこ地方の出身だから、絶対~~な性格だよね。」とか、「あなたはこれこれこういう職業の親の子供だから、かくかくしかじかのような考え方をするでしょう?」などと言う人は、寒い。
言われた方はこういうことを言われると、「絶対お前なんかに自分のことを分かってたまるものか!」というような反発を感じると同時に、相手に対して「もうこれ以上話してもしかたない。」という寒い感情を抱くものだ。
第一章の最後にある、「あなたの『寒い人』度チェックテスト」もなかなか面白い。意外に本格的なもので、これを受けることで自分の寒い人度をチェックでき、かつ、専用ホームページで自分の読者全体の中での位置づけを知ることが可能になっている。
第二章の「寒い人の取り扱い説明書」も相当興味深い。第一章で分類された「寒い人」に対してどんな対応をすれば良いかについて仔細に書かれている。ここまで丁寧に書かれていれば、もう「寒い人」に会っても面食らわずに済むはずだ。
「寒い人」に注目が集まり出したのはおそらく、昔は社会の中でそれなりに受け入れられていた「寒い人」に対する風当たりが強い時代になってきたと考えて良いだろう。人々の心が温かい時代は「寒い人」も許容されていたが、多くの人々の心が荒れてきた現代においては、「寒い人」は以前よりも遥かに排斥されてしまう傾向がある。こういう時代背景の変遷をもきっちり解説している点で本書は秀逸であり、是非一度読まれることをオススメする。
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。
「寒い人の取り扱い説明書」、ぜひ欲しいですね。
コメントの書き込みにはログインが必要です。