文部科学省が主導する新学習指導要領に、2年前から新科目「未来」が導入され、昨年には新科目「創作・創造」の導入も検討されるようになってきた。これを受けて、この春の大学入試の小論文で「未来」ないしは「創作・創造」を意識した出題が増えていると話題になっている。新学習指導要領に沿った入試が施行されるのは来年度からだが、それに先立ってのフライングないしは新学習指導要領への移行措置的な出題であろうと、大手予備校などの教育業界は注目している。
「創作・創造」の力を入試で問うには、既存の出題形式の中では、小論文が最も適しているためだろうか、今春の各大学の2次試験では、明らかに「創作・創造」を意識した出題が増えた。内容も硬派で真面目なものから、ちょっと吹きだしてしまうようなふざけた内容ともとれる出題もみられる。
前者の例として、X大学法学部では、日本の自殺率の年次推移、GDPなどの経済指標の年次推移をグラフで示し、また自殺理由や自殺手段を統計で示し、これらを基に「自殺率を減らすにはどういう政策が望ましいか述べよ」とある。後者の例として、Y大学文学部では、メールの絵文字を20個リストアップし、「これら絵文字を15個以上用いて、なるべく絵文字以外の言葉を少なく、会話調でメール文を作成せよ」とある。絵文字の意味がわからないものもあるのはご愛嬌だろうか。
その他にも、ユニークな出題が多数あった。形式は小論文でも、文章だけの解答を要求していないものも面白かった。地図に新たな鉄道の路線図を書き込め、家の間取りをリフォームせよ、などなど。こうした試みが、日本の若者の創造性を高めていくことに役立つか、今後が注目される。
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。
コメントの書き込みにはログインが必要です。