帰宅困難者の避難所訓練

今日は、あるレシピ中心主義スーパーのシェアキッチンで、帰宅困難者の避難所訓練を行うというので取材にやってきた。

このスーパーでは、災害時の帰宅困難者の避難所として、シェアキッチンとそのまわりのスペースを活用している。炊き出しボランティアに頼るばかりでなく、帰宅困難者同士が助け合って炊き出しを行い、避難所として運営することを目指している。
訓練は、震度6弱の地震がおこり、電車が運転見合わせとなり、水道、ガス、電気が止まった状況を想定している。

訓練が始まり、実際の買い物客や、最寄り駅から電車に乗れなくなった人が集まってきた。炊き出しは、ガスが止まっているので、10台用意してあるカセットコンロを使い、紙の炊き出しレシピを皆で見ながら行った。水はスーパーが日頃、販売用に在庫をストックしてあるウォーターサーバーの水を使用し、出来上がった料理は紙の深皿に取りわけて食べた。

その後は、となりの少し広いスペースにストックしてあったダンボールベッドを、全員で組み立てた。硬い床に直接寝るのがつらいと聞いていたので、ダンボールベッドに寝てみることができるのはとてもありがたい。この会社のダンボールベッドは、1人でも20分ほどで組み立てられる上、ベッド下のスペースに、貴重品を含めて荷物を入れられるので便利だ。

訓練ではあるが、希望者は一晩ダンボールベッドで眠ってよいそうだ。その代わり、ダンボールベッドの寝心地や、泊まるのに必要だと感じた物を紙に書いて、スーパーに明日提出する。

今後は、ここに寝泊まりする帰宅困難者だけでなく、近隣の別の場所に寝泊まりする帰宅困難者にもシェアキッチンを開放して調理してもらい、料理を持って各自の避難場所に戻ってもらう予定だという。時間帯をずらして調理を繰り返すことで、かなりの量の温かい食べ物が行き渡っていくのではないかと感じた。帰宅困難者の人数が大変多い時には、ごはんとみそ汁のみを調理して、皆がおにぎりとみそ汁を食べるというように、簡単で大量に作れるものを作ることになる。

一年中自然災害が多いこの国では、地震の他にも台風、大雪など、交通機関が止まってしまうことが年に数回以上おこり得る。また、震度7クラスの地震になれば、交通機関がストップするのも数日以上になるだろう。帰宅困難者対策も、避難所訓練まで含めて行うことを、今後は検討する必要があると思う。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

コメント

コメントの書き込みにはログインが必要です。

新規記者登録 ログイン