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早稲田大学が実践型の起業経営学科を創設


 早稲田大学が来春から、政治経済学部に起業経営学科を創設すると発表した。起業経営学科という名称は専門学校などでは見受けられ、大学でも倉敷芸術科学大学で以前、存在したが、今は存在していない。総合大学で、かつ早稲田大学のようなメジャーな大学で採用されるのは初のことだ。

 早稲田大学としては、不景気が続いて意気消沈した若者の未来を切り拓き、これからの時代の新たな風を呼び込むために創設したという。これまでも経営学科というものはいろいろな大学に存在したが、その内容は経済学科のそれと大差なく、実践は卒業後に企業に入ってからというものが多かった。

 今回の同大学の起業経営学科は、実践に主眼を置くところがユニークだ。カリキュラムは、1,2年次には一般教養と並行して様々な経営学を学び、3,4年次には実際に起業することになる。法律に違反していなければ起業内容は問わない。目玉は、各界の著名な起業家による講義のほか、各生徒が自ら起業した内容を主題として、卒業論文を書くということだ。卒業論文は、イントロで起業背景、手法で起業内容、さらに結果を元に考察するというように、現実体験を学術論文の内容に落とし込むことになる。

 今回の創設に当たっては、内部の教授会などでも反対の声が多かったという。すなわち、大学はアカデミズムを教えるところであり、一般社会で直に役立つことは専門学校などに任せるべきだと。しかしながら、インターネットが広まり、たとえば西洋美術史を専攻した学生の教養はほとんどがネット上に転がっていることになり、何のための大学かという存在意義が問われる時代になってきた。多くの文系学部で、知識はもはや実社会でのアドバンテージにならなくなってきている。一方で、実践の習得は、理系学部のような実験が無いために困難な状況である。こういった状況を踏まえて、実社会での実践を主眼とした新たな学科を創設したとのことだ。

投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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