最近は2025年に始まったバイオメトリックス認証型キャッシュレスシステムのおかげで、どんなに少額の買い物でもお店や施設にある専用端末に手をかざすだけで支払えるようになった。もちろん、買い物以外でも電車の運賃、税金の支払い、罰金、お布施…などあらゆる支払いが可能だ。
入金も同様だ。給与、競馬の配当金、お小遣いなども各個人が持つ総合口座に振り込まれるので、紙幣や硬貨などの現金を持ち歩く必要はなくなった。
おかげで最近では紙幣や硬貨といった現金をすっかり見かけなくなったため、お店によっては、たまに紙幣で支払おうとしても、「この紙は何ですか？」とか「この金属製の円形の物は何？」と怪訝な顔で見られることさえある。
また、金融機関や商店と銀行の間で現金を輸送する警備会社が倒産するなどの現象も起こっている。
そのため、日本長財布協会は紙幣や硬貨を使用する文化を復活させようと、文部科学省に働きかけ、総合学習の一環として、実物の紙幣や硬貨を持たせ、街に出て買い物をさせることが始まった。
実物の紙幣を初めて見た小学生たちは、興味津々の表情で受け取り、お店での買い物に利用したが、買ったものと引き換えに財布から現金を渡し、おつりを受け取ることに新鮮さを感じたようだ。もちろん、渡された紙幣分の金額は各自の総合口座から事前に引き落とされていた。
投稿日: 1970/01/01 09:00:01 (JST)
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